h_nari @ 熊本市のブログ。電子工作、プログラミング、ゲーム、TV、 政治、インターネットなどに日々の思い付きを、 うだうだ~と書いていきたい。
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この命、義に捧ぐ

門田隆将の「この命、義に捧ぐ」を読んだ。

陸軍中将根本博が台湾に渡り、 国府軍(国民党軍)を指揮、 金門島で2万の共産党軍を大敗させ、 台湾を守ったという話。

根本中将が台湾を守ったという話は、 常識のように語られるのであるが、 元となるこの本は読んだことがなかった。

根本中将は、敗戦時 駐蒙軍司令官、北支那方面軍司令官兼務で 終戦時の武装解除司令に従わず、 戦い守り抜くことで 4万の在留邦人と100万の支那派遣軍を 帰国させた軍人である。

中国本土で「暴にもって暴で報いるなかれ」と布告し 軍人と居留民を、ほぼ無傷で日本内地に引き上げさせた 国民党政府・蒋介石に恩義を感じ、 国府軍(国民政府軍)が共産党軍に大敗した 報をうけ、恩を返すべく台湾にわたった。 あと詳しくは本書を読んで欲しい。

以下、読んで、へぇと思った点をあげる。

  • 金門島で2万人程度の共産党軍をほぼ壊滅させた。 ( 1949年10月 古寧頭戦役) 共産党軍は海軍を持たなかった。 接収した漁船も金門島で失った。 当分、金門島・台湾本土に手を出せない状態で、 1950年 6月 朝鮮戦争勃発、台湾海峡に米海軍が入ってきて 手を出せなくなり、金門島も地下要塞化され、 現在に至る。
  • 台湾は公式には、根本中将の金門島での功績を認めていないし。 一般的にも知られていないようだ
  • 国府軍には日本の陸軍士官学校を卒業したものが多く、 日本陸軍の士官たちと結構親しい? そういえば 辛亥革命は 清国の日本士官学校留学組の軍人たちが起こしたと 宮脇淳子が言っていた。
  • 朝鮮戦争までは、米軍は共産党に肩入れしている。 国民党政府に、共産党といっしょになったらどうだ、 などと勧めたそうだ。

大変、面白い感動的な本なのでお勧めする。 すぐにでも映画化して欲しい。